ネットショップにおいて小売業が成り立つのか?

2013.01.30

2013年1月29日

本日は、商売において最も分かり辛く、最も面白くなく、最も大切な話をしたい。

MD(品揃え)である。

MDを説明する際に私が現在使用している最も簡単な話は『商品があるか?ないか?』である。

MDにはレベルが存在し、これが一番簡単なMDの捕らえ方である。

その次にどんな種類の商品がいくつあるか?これを『カテゴリー別MD』と良い。次にそのカテゴリーを更に細かく見てゆき顧客の想像する購入単位まで細かく見ていく事を『単品別MD』と言う。ご心配なく!皆さんこの当たりで6割以上の人が眠たくなるので、あなたが感じた感情は自然な感情だ。そして、本題はもっと下に存在するのでそれまでは読み飛ばしても問題ない。

更に、どの単品ごとの価格帯ごとに商品がいくつあるか?を見ていくのが『単品別価格帯別MD』

そして、本日お話したいのはこの価格帯と言う概念をグレードに置き換える話。

つまり、価格分の価値の話。

物は人が価値を認めた価格設定にしておけば売れる。という考え方が大前提に存在する。従って、その物の価値を売り手が認識すればギリギリ高い値段でお客様に満足してもらい販売出来るので儲かると言う話だ。これを売価発想と言う。また、これに反して自分がどれだけの利益を欲しいからといって値段を付けるのは原価発想と言う。

この売価発想こそが、小売業でありこれを行っていないのは小売ではない。バイトの店番と変わらないとまでは言わないが・・・・・

そして、この小売の考え方がネットショップに適応できるのか?

本来はここから話がしたいのだがかなり遠回りになった。

本来であればネットショップでも価値を認識してから価格を付けなければならない。そして、価値の付け方を雑な言い方をすれば、缶ジュースを1,000円から販売してお客様が買ってくれるまで値下げしてゆき、売れ出した価格がその時その場所その人にとっての価値なのだ!それが映画館や祭りでは価値が高く設定されるし、自販機、スーパーにいくにつれて安くなっていく!

ネットショップを行っている人が全てプロの小売を行っている人であれば問題は無い。しかし、現在のネットショップではほとんどの商材において原価発想による価格競争が行われている。

人は良いものを安くで購入したいのは誰もが一緒である。つまり、そもそもの売価発想にたったリアル店舗の時ですら人が認識する価値とは最安値に大きく影響される。その人の知っている最安値から、この商品はこれくらいで購入出来るはずと言う認識によって価値に値付けしているからだ。

そして、ネットショップと言う世界は一部の小売素人による原価発想によりネットショップにおける価格分の価値とは=原価発想による最安値と言ってもオーバーな話ではないであろう。

10~20年もMDばかり触っている本当のプロの経営者やコンサルタントは単品とアイテムは異なるのでしっかり価格分の価値を捕らえていれば代わりの商品でも売れると言うかも知れない。しかし、その代わりの商品も最安値にて販売しなければならない。

プロの人たちがこれまで経験した事の無い事がネットショップにて起こっていると思う。プロの人がリアル店舗で戦ってきたのはせいぜい同一商圏内に競合が10社いない。しかも、ゆるい商圏バッティングと言うしかない。

今ネットショップは、一つの野菜売場に何百何千と言うスーパーが商圏バッティングしている。10年前には幸いどこでもドアによる買い物と言う文化が存在しなかった。

小売業とは物を仕入れて販売するわけであるが仕入れた商品に自分の思う値段が付けられない時点で小売業は成り立たない。

だから、何が言いたいか。

物を作るしか道はない。

ネットショップを行っている経営者の方は皆気づいている話だが、一歩踏み出せている人が少ない。

しかし、他に道はない。

ネットショップを続ける時点で物を作るという事が上手くいくか行かないかと言う選択肢は99.9%存在しないと思う。例えうまくいかなくても物を作らなければならないし、それが出来なければネットショップを続けてはいけない。(俺はあと3~5年しか商売をしないと言う人はこの話からは除外されるが・・・・)

厳密に言えば、0.1%の成功例は存在する。もしくはもっと確立は低いかもしれないが。メディア化するなどの手法によってうまく行っている例である。しかし、これはあくまで宝くじに当たるよりちょっと簡単なレベルの話だろう!本当にごく限られた人しか目指してはいけない。

 

本日伝えたい事『私はどこでもドアよりタイムマシーンの方が欲しい』

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