空白の20時間

2014.02.09

2014年2月8日

とあるネットショップにての話。

このネットショップの売上は、

12月約1000万円

1月約2000万円

 

今年の12月には月商1億円を目指そうと話している。

その為に、必要な事を『市場』『商品力』『売場力』『集客力』『接客力』の5つの視点から自社と他社を見比べて、行う事を決めていっているのだが・・・

 

一通り、話した後に私がその会社の社員さんに『これで売上上がりそうなイメージ付きましたか?』と聞いた。

私は、いつもこの質問を行う。

この時に、社員さんから『確かにそこまですれば売上は上がりますね』と言う言葉が聞ければその時点で私の仕事は終わり。

確実に売上は上がる。

 

しかし、この時の答えは・・・

『いや~分かるんですけど・・・今は忙しいので現実的ではないですね。厳しいと思います。』と言う答えがあがった。

 

確かに売上が一気に1ヶ月で2倍に成っている。

もちろん、人も増やせるタイミングは無く同じ人数にて行っているのだから!

 

そこで私は・・・

私:『私はみなさんに是非、コンサルタントに成って頂きたいと思っております。WEBの世界はリアルの5倍のスピードにて進んでいます!このスピードを最大にするには1人の人が考え・行動し・効果測定をするのでは、遅すぎます。従って、みなさん1人1人がコンサルタントになり、自分で考えてPDCAサイクルを回せるようになって頂きたいのです』

私:『そこで、コンサルタントにとって必要な事なのですがそれは、数字で語ると言う事です。その忙しいと言うのは数字で語って欲しいです。どの様に忙しいのですが?』

社員さん:『・・・パンパンです!』

私:『・・・・なるほど!』

私:『長島さんの様な名プレーヤーはそれで良いのでが・・・バッティングを教える際に、『こうグゥ~~~っと来てバッ!バァ~~ンって打つんだよ』と言う説明でも良いのですがコンサルタントはそれではいけません。この『グゥ~~~っと来て』を自分のミートポイントから5.3メートルまで引き付けてと訳したり、『バッ!』をトップの位置からミートまでをスイング速度140kmにて振りながら、ボールの中心から0.7ミリ下を的確に捕らえと訳し、『バァ~~ンって打つんだよ』をフォローのスイング軌道をバットの先をセンター方向の2.1mの位置を通過させるスイング軌道にて振りぬくと訳す』

私:『この様に感覚的な言葉ですら、全て数字で話せなくてはなりません。そこで本日は、忙しいとは具体的に数字でどれくらい忙しいか教えてください。』

社員さん:『・・・・』

私:『実は、コンサルタントには、1つ必要なスキルがあります。それは構造的に捕らえると言う事です。』

私:『ではこれまで一番忙しかった時の受注件数はどれだけですか?』

社員さん:『1日100件の時は本当に忙しかったです。』

私:『では、その100件の時の日常業務をさらに細かく捕らえていきましょう!』

そして、日々の業務の項目とその必要時間を聞いていくと以下の様な図にある情報が明らかになった。

上記の様に各項目に必要な時間をお聞きし、皆さんの感覚的な延べ労働時間が32時間である事と、その時の稼動人×平均労働時間が6.5時間から実際の延べ労働時間がほぼ一致した時・・・社員のみなさんは、『ドヤ』と言う顔を見せてくれた。

そして、そこからその忙しさが30日続いた時の想定月商が6000万円である事と実際の月商が2000万円である事から・・・空白の22時間に気づいた時

社員さん全員の空気が凍ったのは言うまでも無い。

自分達で出した答えに自分達が一番驚いているのだ!

 

私:『みなさん大丈夫ですか?今びっくりするくらいの疑惑が浮上していますけど・・・笑』

私:『1日22時間サボっているって説が浮き上がってきていますが・・・笑』

私:『冗談です。サボってるなんて誰も思っていないですよ!ただ、こう言う事が必ず起こるものです。恐らく他にも今回記入していないけど時間のかかっている業務もあるかも知れませんね。しかし、ほとんどが、やはり、暇な時はゆっくりやってしまっていると言う可能性はありますね。』

私:『とりあえず、業務をさらに細分化し、各項目の最速ラップとその最速ラップを叩き出す人の名前が分かる一覧表を作成して下さい』

私:『その表を見ながら、自分が遅くないかどうかを確認してください。そして、最速の人と自分があまりにも時間の差がある場合はやり方をその人に聞いてください。』

私:『これで大分効率化するはずです。ちなみに私も単純作業をする際は、秒単位で計りながら行いますよ!そうじゃないとツイツイ遅くなってしまいますからね!』

私:『そして、それが定着したら、次はその最速ラップを叩き出すためのマニュアルを作成して下さい。それが新しい人を受容れる体制作りになるので!』

 

感覚と数字の違いは多いに存在する。

 

どうやら『人間は考えると言う行為が最も嫌い』のようだ!

私も働きだすまでは、自分は考える事が大好きな人だと思っていた・・・

しかし、働きだし・・・自分がいかに考えていない人間か知る事ができた・・・

そして、考えなければならない事が出てくると、尋常ではない眠気が襲ってくる・・・

 

しかし、『考えるとは=構造的に捕らえる』と言う事を指し、その他にも『体系的に捕らえる』や『分類化する』や『ロジックツリーを作る』など様々な言い方はするが結局上記の図を作れればそれで良いと言う事。

 

そして、さらに言うと、あの図とは始めの2階層目の項目を出せば後は直ぐに答えが出てくる。

つまり、考えるとは、構造的に捕らえようとした際に2階層目の項目を出す所までと言い換える事が出来る。

そして、これは慣れれば必ず5分以内で答えがでる。これ以上時間がかかる際は、その時点の情報量では答えは出せないと言う事。

 

だから、私は後輩にいつも、『5分以上のコンサルティングは存在しない』と伝えている。

コンサルティングとは、この5分の時間だけを言うから、逆に『様々な数字を集める』や『支援先で会議を行う』のは、ただの『作業』と『伝える』と言う行為やから!仕事をした気になるなよ!と伝えている。

 

 

本日伝えたい事:『業績を上げるには時間が必要だ!そして、時間は必ず存在する!最低でも24~6時まで6時間はね!笑』

 

 

 

 

 

 

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我時朗(ガジロウ)
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