ノルマがなくても業績が上がる仕組み

2020.12.14

本日お話させて頂くのは私の支援先の中でも非常に面白い取り組みをされている会社さんの話。

サプリメントをネットショップを主に販売しているメーカーさんなのだが、この会社には予算という概念が存在しない。
それなのに業績をドンドンあげている。

【業績推移】
3年前は営業利益1,500万円程度
2年前は営業利益3,000万円程度
1年前は営業利益ほぼトントン(GoogleやFacebookのルール変更で一時的に新規顧客獲得が落ちた為)
今年は営業利益1.5億円ペース
 ※あくまでペースというのはこのまま何も新たな投資をしなければという意味で恐らくドンドン投資をするので実際に上記の金額にはならないと思うが。何もせずに頑張らなければ1.5億円の営業利益というのは何とも魅力的な話だ。

本日の話ではその具体的なノウハウの話をする事はない。
あくまで、サプリメントメーカーのノウハウなので全ての人に当てはまる訳ではないからだ。

本日私が話したいのは成長段階の事業において「予算をノルマ化しても意味がない所か・・・弊害しか無い」という話。

昨今のビジネスマンの常識として、一度立てた予算を期限内に確実に達成するのが「出来るビジネスマン」の証というように認識している人も多いのではないだろうか?

私も元々はそう信じて、その為にどうするかを必死に考えていたし、実行してきた。
実際に私もコンサルティングファームにてサラリーマンとして働いていた時は毎年予算は確実に達成していたが・・・

ある時期から、この考え方に疑問を抱くようになった。

それは、月でも四半期でも年間でも良いのだが、その会社が重要視している期間において予算の達成が厳しくなった時
責任感の強い会社ほど、なんとか残りの期間にこれまで以上の業績をあげて巻き返そうとする。

その結果、多くのやった方が良いことに手を出して・・・
全て中途半端に終わり・・・
業績が伸びるどころか、元々の推移で到着したであろう売上や利益すら下回ってしまう結果になる。

実際に私もサラリーマン最後の年は部下の予算がギリギリだったので、私も一緒になってモガキ、何とかギリギリ予算を達成し、その部下も1つ昇進することが出来、非常に良い形で退職する事ができた・・・ように見えたが・・・

その年の年度末に、私も部下も病院に運ばれ・・・
私は直ぐに回復したが、部下は翌年も体調が悪く、まともにコンサルが実行できずに
年度末にギリギリ契約した会社の社長からは既に退職している私の所にSOSの電話がかかってきたほどだ。
やむなく、既に退職はしていたが私の信用にも関わるので1年間はほぼ無償でコンサルをさせてもらった。

その様な出来事が立て続けに起きて、このノルマを必死に達成するというプロセス自体が何か間違っていると感じ出した。

ただ、それまで私は業績アップだけを売りにコンサルティングを行っていただけに初めはかなり躊躇もあった。
そこで一部の信頼関係を既に結べている会社とは上記の話をした上で、予算を立てずに業績アップをする方法を一緒に模索してもらうことにした。

あくまで、私がノルマから逃げているのではなく、そっちの方がさらに業績アップを実行しやすいと本気で思っていることが伝わる会社との取り組みだ。

とはいえ何も目標がなく闇雲に日々を過ごしても業績アップは達成できない。
ここ5年間色々と試行錯誤しながら以下のことがやっと体系的にまとまってきたのでご紹介しよう。

その前に私の言葉遣いについて以下を意識しながら読んで頂ければ更に理解が深まるだろう。
予算・ノルマ=絶対に達成しなけれならないもの
予測・目標の結果=これはあくまで推測であり、絶対に達成しなければならない物ではない

【ノルマがなくても業績が上がる仕組み】
①売上などの結果を指標にするのではなくKPI(重要業績評価指標)を指標とする。
②売上などの結果は達成しなくても良いがKPIを改善する為のプロセスの完遂に関してはより厳しくする必要がある。
③目標の結果を達成するにあたり、4分1経過した時点で、そこから逆算して70%の進捗率を下回っている時点で期限内の目標結果(売上や利益)を達成するのは無理ということを『受け入れる』
④ 目標達成が無理と分かった瞬間からもう一度、0から計画を立て直す。この時に時間を延長する必要がある。年間計画が危うい事が6ヶ月立って判明した場合は、その時から1.5年間の計画を立て直す。
⑤あくまで、結果が伴わないのは初めの計画の立て方が悪かっただけであり担当者の責任ではない。
⑥また、プロセスの期限も担当者に無理のない範囲でスケジュールを組んでもらう。その際に変にスケジュールを焦らせてはいけない。
 ただし、いつまでに何が出来ていないとどれくらい機会損失が発生するかの考え方などはアドバイスする方が良い。担当者の方でこれを考えずにゆとりのあるスケジュールを立ててしまう事はあり得るので。
⑦このやり方で業績が上がらない場合は、市場を変えるなど更なる抜本的な変更することを受け入れる。

上記の内容でポイントになるのは・・・「受け入れる」という言葉だ。

これは、決して「諦める」という意味ではない。
あくまで、期限内の目標達成が現実的に不可能になっているという事実を受け入れるだけのことで。
時間軸を変えたとしても、成し遂げたいゴール地点は変える必要はない。

また、プロセスに関しては、遅さは一切問題ではない。
無理なスケジュールを設定して、期限は遅れても仕方がない物だ・・・という働き方の癖がつく方がよっぽど恐ろしい。

スピードに関しては、遅いスケジュールでも絶対に破らないようになった社員に対して、どのようにすればスケジュールを早められるかというアドバイスをすれば良いのであり、スケジュールの期限を守れない人に、スケジュールを早めるやり方に変えるように約束しても、その約束は破られる。

また、到底達成できるイメージがつかないノルマを抱えながら長期間働くとほとんどの人は鬱状態になり、仕事のパフォーマンスが10分の1以下に下がってしまう。逆に上記の状態で鬱にならない人はよっぽど無責任な人なのでその人の方が逆に問題だ。

実際、本日ご紹介した会社さんの社員さんは皆さん上記のような働き方をしてノルマがないので非常に生き生きと働いており、自分が会社にとってどれほど重要な存在なのか?というのを理解して働かれている。

自分たちの仕事が世の中に対して、どれだけ貢献しているか?を知っているのでノルマがなくても一生懸命働く。
※特にここ最近は、事業責任者の方は業績が上がっているので働くのが楽しくて仕方が様子。もしかしたら良い意味でのゲーム感覚になっているのかも知れない。

と・・・ここまでは良い面だけを話した。
しかし、経営というのはそんな綺麗事だけではやっていけない。

ではこの会社が上記のような綺麗事を実行し続けられる秘密はなんなのか?

それは・・・

①15年かけて研究開発された圧倒的な商品力を持っている。
 ある分野において、新しい成分を発見した為、独占的な立ち位置を取れている。

②社員の生産性は非常に厳しく見ている。
 この会社では、給料以上の生産性を上げていないと正社員にはなれない。逆に給料以上の生産性を1円でも多く発揮している黒字社員にはそれ以上は一切求めず、その人が働きやすいように環境を整えたり、その人の意思決定を最大限尊重することにより、やりがいを感じられる環境を整えている。こうする事の方が結果より多くの利益を生んでくれる。
 逆にパートさんでも時給分の生産性がない場合は1日8時間を4時間に減らす。人は1日に集中できる時間が決まっているのでその人を責めるのではなく、その人の集中できる時間だけ働いてもらう。そして、仕事が慣れて集中できる時間が長くなれば徐々に時間を増やして8時間以上働けるようになたら正社員になる事も打診する。

要するに締めるところは、しっかりと締めているから上記のような綺麗事が成り立っているのだ。

それ以外にもまだまだこの会社は面白い所が多いのだが・・・
話がそれてしまうので本日はここまでにしたいと思う。

本日伝えたかったことは、1年や2年は人生においては誤差であり
その会社が存続し続ける限り、その会社が実現したい世界へ確実に近づく。

メディアで取り上げられる会社の多くは、短期間で業績を上げた会社なので、早く業績をあげることに意味があると錯覚するが・・・

ベンチャーとして上を目指し続けている会社は10年前後続ければ多くの会社が営業利益1億円程度に達し
20年続けている所は営業利益5億円以上になる一部上場も視野に入る会社が多い。

ただし、営業利益3,000万円以下の会社の社長は上記の話は絶対に真に受けてはいけない。
営業利益3,000万円までは社長1人でガムシャラに働き企業を安定させないといけない。
そして、企業が安定したら、上記の話を思い出して欲しい。
特にそれまで自分がガムシャラに働いてきただけに社員の方との温度差についつい、ノルマを設定しがちだからだ。

本日伝えたい事「受け入れた瞬間から違う世界が見えるということ」

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