登山から学ぶ経営学

2023.05.16

これまで本格的な登山をした事がなかった私だが、5年後にエベレストへ挑戦しようとしているくらい本気の方に同行して頂き初級の登山を2回ほど体験させて頂いた。

すると経営に繋がる以下の学びがあった為、シェアしたいと思う。

1、歩くスピードで進める距離が変わる
2、列の後方の方が疲労が激しい
3、美しい景色を共有する重要性
4、杉林から学ぶマーケット選定の重要性

1、歩くスピードで進める距離が変わる
登山は10名ほどで行ったのだが細い険しい道も多く、1列で登山を行った。
その際に経験者の方に薦められて、先頭を歩かせてもらったのだがその際に以下のアドバイスを頂いた。

①上り坂ほど、ゆっくり登って心拍数が上がらないように注意する。
②ただ先頭はペースメーカーでもあるので平坦な道や坂道で少しペースを上げて全体のペースを調整しなければならない。

このアドバイスの価値は、実際に登山をしないと理解できないのだが、本当に一度でも心拍数が上がるとそれ以降がずっと辛く体が動かなくなる。
しかし、同じような傾斜&距離を歩くのでも心拍数さえ上げなければ一切疲れないのだ。そして、結果的に坂の頂上まで楽にそして結果的に早く到着する。

これは経営でも同じではないだろうか?
苦しい時こそ、激しく色んな事を動きまくるがそれらが実ことは珍しく、キャッシュもドンドンなくなりそのうち動けなくなる。

経営が苦しい時こそ、起死回生の1発を狙うのではなく、ゆっくり着実に改善する道を登る方が結果早く経営は改善する。
そして、業績を上げられるチャンスが来た時に一気にギアを上げてスピードを付けなければ、経営者の後に続く社員も精神的体力がなくなりついて動けなくなるだろう。

2、列の後方の方が疲労が激しい
登山の後半は、列の先頭から今度は最後尾に移った。
すると驚くほど直ぐに歩くのが辛くなり隊列に置いてかれないように必死の思いで付いていくのがやっとになった。
おそらく、これは高速道路の渋滞の原理と同じで、後方になればなるほど、自分のペースで進む事ができず止まったり発進したりを繰り返さなくてはならず
そこで心拍数が乱れるからだ。

つまり、経営者は自分のペースで進む事ができるが、経営者と末端との階層が多ければ多いほど、その数だけ軌道修正が行われる可能性が高い。
経営者の軌道修正は戦略的なことであれば回数は少ないかも知れないが、その下の部長では戦術レベルの軌道修正が複数発生し、その下の課長レベルでは戦闘レベルの軌道修正が行われ、末端の社員に指示が下る時には数多くの軌道修正が発生して振り回せるため疲れが大きいのではないだろうか?

先ほど1の教訓と合わせて考えると、経営の苦しい時は経営者が先頭に立ち暴れるのではなく着実に1つずつ問題を解決していき、業績が伸びやすくなったら、経営者は最後尾に周り全体のサポートに徹するのが良い。

最近サーバント経営などの言葉も耳にするが、これも業績が安定している時か好調の時に初めて有効なのと同じ事が登山でも起こっているのだ。

3、美しい景色を共有する重要性
登山経験者の方が時折、立ち止まり全体に対して、ここの形式が素晴らしいと案内をしてくれる。

この何気ない行為。
だが、この一言がなければ、おそらく私は体力的にもキツく、下を向いて必死に列から遅れないように歩いていいたので、その素晴らしい景色を見ることはなかっただろう。

そして、登山を終えた時の感想は、登山はなんてしんどいのだろう。という辛かった思いでしかでてこない。
そうなってしまっては、また次、目の前に山が現れた時に逃げ出すかも知れない。

2の教訓からも末端に近づくほど、自分のペースで進めず疲労が激しく景色を見る余裕もない。
だからこそ、トップからどこまで会社が成長したか?それにより何が変わったか?の共有は非常に重要だと改めて実感した。

4、杉林から学ぶマーケット選定の重要性

上記の写真を見てほしい。
一見すると普通の杉林なのだが、細く長く頼りない木ばかりである。
これは杉同士が非常に密集しているがゆえに、上に伸びないと日光が浴びれないので栄養を全て幹を太くするのではなく上に伸びるのに使ったためだろう。
そして、日光を得る事ができるのは頂上の一部の葉っぱがある部分だけ。つまり光合成できる部分も少なく栄養その物の摂取も少ないようだ。

これを、以下のように変換して見てほしい。

密集度=レッドオーシャン
木の高さ=売上高
栄養=PL
幹の太さ=BSの強さ

レッドオーシャンの市場は比較的売上高は作りやすい。なぜなら既に市場は存在しており、シェアを奪い合うだけなので利益率さえ下げれば簡単に売上は作れる。
しかし、それでは利益が残らず、BSの強化もできずらく、いつでも直ぐに倒れやすい会社の出来上がりだ。

経営者として、レッドオーシャン=シェアの奪い合いの市場で戦うという意思決定は、一緒に付いてきてくれる社員に対して非常に無責任な意思決定だ。

つまり、差別化を模索している時点でそれはシェアの奪い合いであり、社員を危険に晒している。

また、シェアの奪い合いの事業をその会社が撤退しても、世の中の人はそこまで困らない。
言い換えれば、社員の時間=命を預かって、世の中に対して存在価値の少ない(決してないとは言わないが)事に使うのは非常に勿体無い。

それならば、売上は小さくても世の中にないサービスを行い1人でもその会社がなくなると困る人が発生する事業に命を使った方が絶対に良いし
各社がそのように動けば、今より世界は1ミリずつでもさらに良い方向へ加速するだろう。

※ここであえて否定している差別化とは圧倒的差別以外の小さな差別化の事を指している。圧倒的差別化の場合は別の市場を創造すので命をかける意味がある。
例えば、住宅業界において新築が売れなくなったので、リフォームの市場を作るなどは圧倒的差別化なので上記で否定している差別化とは異なる。

上記のように何十年、何百年と生命が続いている自然からは多くの学ぶチャンスがある。
そして、何事もその道のプロに指導してもらうと学びが多いようだ。

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