資本主義と社会主義の境がなくなる日

2023.06.21

タイトルからは想像がつきずらいと思うが・・・
本日の話は今から15年以上働く人にとっては非常に大切な話をしたいと思う。

私はコンサルティングをやっている傍らで、フードロス削減の通販サイトや農業を行っている。

この2つは一見すると全然別の事をしていそうなのだが、私の中ではどちらも「資本主義に抗う」というテーマで行っている。

そんな私だったのだが最近はこのまま資本主義が続いても良いのでは?と思うようになってきた。もっと言うなら社会主義との境目がなくなる未来が見えてきた。

こんな私の視界を本日は皆さんに共有したい。

そもそも私がなぜ、「資本主義に抗おう」としているのか?という話なのだが。
凄くシンプルで、資本主義による自由競争のおかげで人類は飛躍的に生産性は向上したが、それに伴い急激に環境も悪化させている。
現在は、地球が1年で生み出す資源の1.7倍を我々人類は使っているそうだ。
それも一部の先進国だけで使っている為今後、中国→インド→アフリカとドンドン発展途上国が豊かになれば、さらに資源を使う量は増えるだろう。
もちろん、その動きと同時に科学技術も発展するので環境を破壊しない技術も加速するとは思うが、現在はどちらが先に進むか?という地球の生命にとっては運に頼るゲームが行われている。

従って、現在の資本主義の形ではいけないのではないか?と思い。
商品販売で利益を取らない通販サイト「トクポチ」や自給自足をする為の農業などを展開している。

しかし、この様に資本主義に対して、このままではいけないのでは?と言い出したのは何も私が初めでないどころか、今から150年以上前には既にマルクスが資本論という本にて資本主義の問題点を浮き彫りにしている。

マルクス曰く
「資本主義のおかげで幸せになった人は人類に1人もいないのではないか?産業革命により機械が仕事をしてくれるので労働者はいつでも代えが効く様になり、労働条件が悪い中、長時間残業を強いられ苦しめられ・・・資本家はドンドン豊かになるが、需要を供給が上まった瞬間に倒産して全てを失い・・・植民地開拓により新たなな需要が誕生し、新たな資本家が豊かになるが・・・その陰で植民地支配される人は虐げられ・・・豊かになったはずの新たな資本家もいずれ需要を供給が上まった瞬間に倒産して全てを失う」この資本主義のサイクルの中で幸せな人がいるのだろうか?的な事を提言している。

そこからこの資本主義の最大の弱点である作り過ぎるというのを無くす為に、「計画経済」という物が考えられ。それを実行する為に社会主義というものが生まれた。

ただ、皆さんもご存知の通り、資本主義と社会主義のどちらが優れているのか?という結論は一旦は既についており、資本主義の方が現在の世界経済では受け入れられている。

しかし、私には「精神的な側面」からも「経済的合理性の側面」からも、資本主義のままでも社会主義(計画経済)に近しくなるように思えてならない。
※ここで言う社会主義とは、計画経済を実行するために必要な仕組み。という観点から計画経済のことを

「精神的な側面」
現在の資本主義により加速している環境破壊は、資本家(経営者)が起こしているのではなく、それを求める大衆の心のレベルを鏡のように資本家が反映しているに過ぎないということだ。
そして、この心のレベルとはお金の価値のウェイトが大きいと信じきっている大衆のことを指している。
同じ価格で環境に良い商品があれば、そちらを買うかも知れないが、少し高いお金を出してまで環境に良い商品を買おうという人が少ないのは価値を物とお金しか見えていないからだ。

少しSF映画の様な話だが・・・

環境汚染が進み、仮に酸素が足りなくなった世界までいけば、このAという商品をBより3倍高く購入すると自動で酸素を生成してくれる植物をあなたのお住まいの地域に植えます。という話があればAを購入する人は今より増えるだろう。

本当は、お金以外にも価値のあるものは多く「自然環境」「時間」「関係性」「精神的ストレスがない環境」その重要性に気づいていない人が多い。
それは、日本において、現在40歳以上の方は、子供の頃から物が増える事による幸福度の上昇を経験している為、物が自分達を幸せにしてくれると信じてやまない。

家に初めてテレビか来た事により娯楽が日常になり・・・
初めて車が来る事により旅行が日常になり・・・
初めてクーラーがくる事により肉体的快適を手に入れて・・・

しかし、現在の30歳以下の人は生まれた時には、テレビも車もクーラーも初めからあるのが当たり前であり、物によって自分達の幸福度が上がった経験が少ない。
これらの人がさらに幸せになるには、物ではなく、「環境」「時間」「関係性」「精神的ストレスがない環境」などが必要であり、そういう人達が消費活動の過半数を超えた時に自然と
購買行動も変わるだろう。その時には物だけではなく企業が商品(サービス)を作るまでの姿勢も問われる。現在のパフォーマンスとしてではなく本当に求められるようになるだろう。
資本主義は大衆が求める方向に最速で突き進む特性を持っている為、大衆がこれらの価値を本気で求め出した時、世界は1ミリずつ美しくなるだろう。

「経済的合理性の側面」
私が農業をやり出した理由を本当に周りに理解してもらえるのは30年後かと思っていたが、チャットGPTのおかげで想定より24年も早く理解してくれる人が現れだした。

今から6年前にAIが発展した世界は、AIが何をするか決めて、AIがロボットを作って、AIがそのロボットを動かして生産すれば、人は生産に関わる必要がなくなる世界がくる可能性があると思った私は。

上記の世界になる過程で、アイディアや努力で勝負する経営はなくなると思った。
2つの企業がAIを使って同じ最適解が導き出されればあとは資本力の違いだけの戦いになる。
そして、市場が大きく儲かる市場ほど先にAI化が進むと睨んだ為、儲かりずらい市場で可能性のある所はないかと探しだした。

儲かりずらいけど、大きな市場・・・

この視点から辿りついたのが「農業」と「社会問題」

ただ、この2つもAI化により資本力だけの勝負になるのが遅いというだけの話でいずれは、資本力だけの勝負になるだろう。

そうなった時には、そのジャンルで生き残る企業は1社になり、競争はなくなり、計画経済が行われるだろう。

もっと言うなれば、そういった企業の存在が必要か?という議論が生まれるだろう。
つまり、ほとんどの企業が国営化するという事だ。

国のルールとは、国民の大多数にとってメリットがあるように変わるなら、国営化してその利益を全て国に集めた方が国民は一切働かなくても良い世界が来るかも知れない。

そして、これらの動きはまさしく社会主義(計画経済)に他ならない。

ただ、この様な流れになるのはおそらく今から20年くらいは緩やかに進むのではないかと思っている。
※このスピードは正直分からないのだが・・・おそらく技術的スピードより人々の心の準備に、これまでの歴史を見るに50年はかかるのが普通なので。30年後から加速しだすのではないだろうか?という所から算出している。この人々の意識が大きく変化するのには50年かかる理由としては、意識が変わった人が生んだ子供達が過半数を超えてるのに50年かかるからだ。

そして、我々に残されている道は2つ。

①人類にとって必要なことは国営化される前提で、不必要なことだけど、人生に潤いを与えてくれる仕事を今からしておく。
②30年後に国営化するか議論される対象の企業を目指す。

そして、もしも②の道を選ぶなら今から10年間が非常に大切な時間になるので、どのジャンルで目指すか決めるの運命の分かれ道は1〜2年以内に決めなければならないと思う。
私は4年くらい考える時間があったのに皆さんにはあと1〜2年しか時間がないというのはズルい気もするが・・・

私は12年前からしばらくの間、ネットショップを行っている企業に対して、メーカーを目指さないのであればネットショップを辞めた方がいい。なぜなら先がないからと言い続けてきた。
それと同じレベル感で今回の話をしている。

これは予言でも予測でもない。
今現在の私から見えている景色(事実)を伝えているだけの話である。

皆さんの30年後に幸多いことを願う。

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