2014年1月30日
本日は、全国の小売店の経営者が見学に訪れる事で有名な超繁盛店のサトーカメラさんにお伺いした。
サトーカメラさんを知らない人のために・・・
宇都宮を中心に、大手家電量販店8社近くが競合ひしめく環境にありながら、『デジタル一丸カメラ』のシェアを50%以上獲得している超繁盛店!
映画でも何でも見た人が異なれば、感想が異なる。
そこで、本日は私の感想文を見て、1つの売場の見方を増やして頂ければと思う。
サトカメの売場の特徴
①2商品しか販売していない②鮮度を重視 以上!
①2商品しか販売していない
店舗の面積はドラックストアと同じくらいなので恐らく100~120坪だろう!従ってもちろん、実際にはカメラに関する様々な商品が存在するのだが・・・
店舗に入って目に付くのは、『プリント』と『写真のデコレーション』の2品しか目立たない!
プリントの仕方が分かるようにお客さんに説明スペース 写真をデコレーションできるようの工作スペース(ラメなども無料)
そして、この2商品の値段だが、『携帯の画像をプリント1枚10円~』『プリントした写真をデコレーションできるスペースとラメなどの小物 無料』
あえて極端に言うと、『10円』と『無料』の商品しか販売していないのに『デジタル一眼カメラ』のシェアが50%を超えているのだ!
要するに、この売場からは『携帯のカメラの精度が上がっている今ほとんどの人がカメラなんて買いたいなんて思っていない』と言う現実を受容れている事が伺える。
みんな、カメラを欲しくないと言う事実を受容れる
↓
だけどカメラを好きになってもらうにはどうしたら良いだろう?
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カメラを通しての人生を豊かにする1つの手段を知ってもらおう!
↓
しかし、それを知ってもらうにはどうしたら良いだろう?
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10円や無料と言う本当にハードルの低い商品によって知り合った人に少しずつ伝えていこう
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その中で興味を持った人がカメラを欲しいと言えば販売しよう!
この流れの意志が売場に反映している。これだけ売場がはっきりしていれば、お客さんもだが、それ以上に社員さんにとっては、自分の仕事が明確になる事だろう!
※もちろん、文化の告知方法として『チラシ』『TV』など様々な方法は取られているが、売場に関しても徹底されていると言う事である。
②鮮度を重視
上記の写真を見て気付くだろうが、とにかく売場の什器にお金をかけていない。ちなみに、その前に掲載したプリントの黒板もスタッフの人が木の板に塗料を塗って自分達で作ったそうだ!
ここで、お伝えしたいのは、サトーカメラさんが什器にお金をかけないケチな企業だと言う意味では決して無い!
そうではなくて、上記のように什器にお金をかけないと、どの様な恩恵がるだろうか!それは売場の変更がお金と言う制約から解放されスピーディーに行われると言う事。
実際にこの店舗では、月に最低2回は変更するが、基本的に気付いた瞬間にマイナーチェンジをしまくっているそうだ!
※むしろ売場の什器にはお金をかけていないが、人件費と言う視点でみれば、相当お金をかけている。
業績向上=スピード99%+質1%。
たとえ1キロ先の目的地に向かう際に、間違って逆方向へ走り出し、遠回りになっても、そのスピードが光速であれば、歩いて最短を向かう人よりは圧倒的に早いと言う事!
そして、多くの待ちの中小零細企業は、歩くどころか止まっていると言う事。だから動いている企業の方が強いし、またその速度が速い方がもっと強いのは至極当たり前の話。
仮に地球を1週して到着してしまったとしても、動かない競合は一生たどり着けない目的・・・どちらが早く目的地にたどり着けるかは明白!
このスピードを維持するために社員全員が一丸となっている事が伺える。
などなど、色々言ったが、それをやり切ると言う所に、サトカメさんの凄さの真髄が存在する!
結局方法を知ったからといって、上記の様な事を近くの大手量販店がやり切れるはずが無い!
そして、それをやり切れる所にサトカメさんの本質的な強さがある。
そして、その強さはどこから来ているのか?
それは社員さんが皆、自立していると言う事!自分で考えて行動するから!指示が無くても改善が進む!
では、なぜサトカメさんの社員は自立するのだろうか?
もちろん、『理念』や『クレド』など実施もあるがこれらはどこまで行っても方法論で本質的解決は出来ない。
その『理念』や『クレド』を浸透させる所に本質的な強さがあるはずだ!
そして、それはきっとトップの熱量だろう!
絶対にやりきるんだと言う熱量が、少しずつ社員さんに伝わった結果が競合激戦区の宇都宮において、シェア50%と言うアポな数字を叩きだしているのだろう!
本日伝えたい事:『あなたの温度は何度ですか?』