約束を守るを科学する

2014.07.27

2014年7月26日

ビジネスにおいて約束を守る事は非常に大切だ!

と言うよりも、90%の約束を守れるだけでも、ビジネスの世界ではトップ20%の出来るビジネスマンに入るのでは無いだろうか?

逆に言えば、世の中の80%の人は約束を守れない人が多い。

とはいう私もお恥ずかしい話ではあるが、社会人になって90%の約束を守れるようになったのは、約2年が経とうとする時であった。

しかし、私の2年の労働時間は約14000時間なので・・・1日8時間の週休2日で働いていれば6年が過ぎてやっと約束が守れるようになったと言うのだから呆れる話である。

 

この約束が守れるようになるまでは、本当に苦労した・・・

私は自力で何とか、この約束を守れない地獄から抜け出せたが、抜け出すには、発狂しながら、全裸で仕事をするなどと言う正気の沙汰ではない状況下の中やっとの事で抜け出せた。

 

そして、私の後輩も漏れる事無く、この約束を守ると言う事が出来ず苦労していた。

過ちは繰り返されるようだ!

 

しかし、上記の方法でこの地獄を抜け出せるのはほぼ、まぐれに等しい確率のようだ!

 

そこで、後輩には私が、付き添うことで共に約束を守る旅が始まった。

本日は、その経験を元に分かった約束を守るためのコツをお話したい。

しかし、その前に、私と後輩がこの約束を守る旅にでるきっかけを少しお話しよう!

 

私の後輩は、本当に真面目で一見起用な奴なので・・・社内の様々な人から仕事を頼まれていた。

言い方を乱暴にすると、良い様に使われていた。

そして、本当に良い奴なので、頼まれた事は何一つ断れず・・・・

そして、全員の約束を守れず・・・

全員に迷惑をかけてしまい・・・

自分を責める日々を3年間も過ごしていた!

 

そんなある日、打ち合わせの約束を私としているのに、時間が経ってもこず、連絡が取れなくなったので心配になり自宅まで駆けつけた・・・

※私が心配したのは、この次期この後輩が、精神的に追い詰められているのは気づいていたからである

 

チャイムを何度も何度も鳴らすとやっと後輩が中からドアを開けてくれた、どうやらただ、寝てしまっていただけだったのだが・・・

どうも焦点が合っていない。

そこで、私が『お前大丈夫か?』と呼びかけると・・・

いつも、『大丈夫です!』と返事しかしない後輩が・・・・

全然大丈夫じゃない状況でも『大丈夫です!』としか返事しない後輩が・・・

 

初めて・・・

『分からないです。もう分からないです。』と弱音を吐いた。

 

その映像は、私に衝撃を与え・・・

このままでは、こいつが本当に潰れてしまうと思い『一緒に住もう!そして1つずつ仕事をこなしておこう。お前はまず約束を守る癖づけだけに集中したら良いから、仕事量も減らして良いから、最悪、俺がやったるから、』と提案した。

後輩も、『コクリ』と頷いた。

 

それから、二人で約束を守る旅が始まったのだ!

31日間約束を守り続けるまで一緒に住むと言うルールのもと!

 

まず、はじめに毎朝、その日1日にどの様な仕事、何時までにするか私にメールをさせた。

そして、その項目が完了した瞬間にメールを入れさせる事にした。

 

さらに、約束を破った時の罰ゲームを自分で決めさせた!

最も自分が嫌な事をあえて選ばさせた。

その罰ゲームは、1個約束を破るごとに、『大阪のヘップ前で一発芸』をするという内容だ!

 

そして、一緒に住みだして4日

後輩は、27個の約束を破ってくれた!

 

これを見た人は、この後輩が駄目な奴を思うかも知れない。

しかし、それは誤解だ!

みんな、ほとんどの人が約束を破った事に気が付いていないだけなのだ!

無意識のうちに、破ってしまっているのだ!

そして、この後輩も例外なく、私に言われて初めて自分が27個約束を破った事に気が付いた1人であった。

 

その時は、2月の始めだったのだが、後輩にいつ罰ゲームを実行するつもりか聞いた所・・・

後輩:『今本当に忙しいので、3月の中旬頃に・・・』

私:『ふざけんな!それまでにどれだけ約束破るねん!一刻も早く痛みを体にいれなあかん!』

私:『てか、そもそも、3月の中旬って言ってる時点で俺との約束を軽く見てるやろ!』

 

という事で、初めての罰ゲーム決行日は、2月14日となった!

場所はもちろん、始めに決めた大阪のヘップ前!

東京で言う所の、ハチ公前的な待ち合わせスポットだ!

 

この日は、特に冷え込み、雪が降り出し、街はホワイトバレンタインなんて浮かれている中決行された。

 

後輩から5mほど離れた場所で見守っているのだがいっこうに始まる気配がしない・・・

10分お気ぐらいに・・・

 

私:『いつはじめるんや?』

後輩:『はぁ~~~!』

私:『今まで30分いったい何を考えてたんや』

後輩:『何も・・・』

私:『しばくで!笑 ええから、いつ始めるか宣言しろ!』

後輩:『じゃ~5分後』

それから5分経過・・・

いっこうに始まらない・・・

一発芸が28発に増えた!

 

このやり取りを3~4回ほど繰り返した。

私の中では、ここで終わればただのトラウマで終わるので私の中でも引くに引けない所があった。

 

そして、ここからは少し諸事情で何があったか割愛させて頂くが、色々実力行使をてから・・・

また、同じ質問をした。

 

私:『いつ始めるか宣言しろ!』

後輩:『・・・・』

初めて約束を破るのを怖く感じたようだ!

私:『お前やっと、約束守る覚悟できたんやな!だから、急に約束するのが怖くなったんやろ!破ったら・・・やから!』

後輩:『そうですかねぇ』

私:『おめでとう!その感情は正しいし、その感情が無いとあかんで!それが無いから平気で破ってしまうんやから・・・ただ、それでも何分ごはじめるかは宣言しろ!』

後輩『・・・・』

 

それから、15分後・・・

後輩には、5分後に始めると宣言し、実際に罰ゲームを始めた!

寒空の下、1発目の一発芸が始まるまでに3時間はゆうに経っていた。

 

そして、その日のうちに(日付はとうに変わっていたが・・・)30数個の罰ゲームを全て完了させた。

延べ5.5時間かかった・・・

 

それから1週間経ち、約束を破る量は6個まで減った!

 

しかし、完全には減らない。

 

また、次第に、一発芸の罰ゲームを楽しみだした後輩がいた。

そこで、罰ゲームを変える事にした。

 

私:『お前最近、一発芸って怖くないやろう?てか若干楽しんでるやろ?笑』

後輩:『若干そのけはありますね!笑』

私:『それじゃ~あかんから、今一番きつい事は何や?』

後輩:『最近は、仕事出来るようになり、これまでたまってた分をしなくては駄目なので、時間をもっていかれるのが一番辛いです』

私:『よし!じゃ時間を使おう!無意味に使おう!1個破るごとに4時間を無意味に使おう!ヘップ前で無意味に突っ立ってよう!』

 

罰ゲームの難易度(痛み)を強める事により、1週間に破る約束の量は4個まで減った。

 

しかし、まだ完全には減らない。

この4個は全てボンミスから生まれるものだった。

 

従って、罰ゲームをこれ以上厳しくしても意味がない事に気づいた。

また、1日2つ同時に破った時があり、逆にまた、この罰ゲームのせいで時間があまりになくなりそれによりまた精神的に追い詰められてもいけないと思い。

その日の罰ゲームは、ボーリング4時間へ変更した。

 

ボーリングとは、的当ての種類に入るのだが、的当ては、フォームさえ崩れなければそれなりのスコアが出る。

そこで、意識しなければならないチェックポイントを教えてあげてそこを意識して毎回投げさせた。

 

すると、元々アベレージ100前後だった後輩が、最後の方には160を越えるスコアをたたき出すほどに成っていた。

そして、最後の方には・・・投げ終わった後に『あぁ~~、隣のレーンの人が動いているのに投げてしまった』などと言う職人のような繊細なところまでこだわり出していた。

 

ボーリングにより、チェックを毎回行えば結果は付いてくると言う事を体で体感した後に、これまで約束を破った事を全てエクセルに荒いださせ!

その、項目ごとにどの様なチェックを行っていれば、避けられたかの一覧表を作成させた。

 

また、この一覧表を元に、約束を破りそうでないかのチェックをルーチン化させた。

このチェックのルーチン化を行った事により、無事31日間約束を破る事無く私の家を卒業する事ができた。

 

この後輩は、おそらく来年には、営業利益を1人で2500万円は稼ぐだろう!

元々はコンサルティングの知識は十分過ぎるほどあったのだがあと一歩成果がでるまでやり切ると言う約束を守れなかったので

それが出来るようになっただけで今では本当に頼もしい人財になってくれた。

 

もう既に、『約束を守るコツ』については全て述べているのだが・・・

さらに分かりやすく、まとめよう!

①約束を破っている事を知る

②約束を破る事による痛みが必要。その事により、約束を守る覚悟を得る。(どこまで言っても約束が守れない時点で結果論として覚悟は出来ていないから守れていないと言う事実を受け止める必要がある。)

③約束を宣言する(この時に、約束をする恐怖を覚えていなければいけない。それが無ければ簡単に破れてしまう)

④ボンミスをなくすための、チェックのルーチン化!

※コンサルタントのように10数社の異なる会社の異なる約束が存在する場合は、約束の一元管理が必要!そして、その一覧表を常に目に見える場所において置かなければ成らない。

 

上記の流れを踏めば、人は約束を守れる様になるようだ!

まだ、事例は私と後輩の2人だけなので、全員に当てはまるか今後試していかなければならないが・・・

 

しかし、これをしていくとふと気づく事がある。

 

それは、約束をしなければ、破る事は無いと言う事に!

つまり、その場で処理してしまう事により、約束をしないと言う事。

 

これを、『即時処理』と言う。これをしていれば基本的には、約束を破る心配は無くなると言う事だ!

※もちろん、『即時処理』できず、仕事を持ち帰る時もある。

しかし、その時は①~④までのステップを踏んで頂ければと思う。

 

本日伝えたいこと:『私は後輩が大好きだ!』

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