時間軸の無い仕事をアートと呼ぼう

2021.08.02

2021年8月1日に私が手がける『トクポチ』というフードロス削減の為の通販サイトがオープンした。

私の中で、このオープンは一切満足の行くものではなく。
我々としては恥部をさらけだす思いだ。

元々、100アイテムは品揃えとして集めたかったが60アイテムしか集まらず・・・
商品写真に至っては手が写り込んでいるのを採用するしか選択肢がなく・・・

それでも我々はサイトをオープンした。

Facebookでも少し触れたが、アイテム数が少ないのは、2020年にコロナの影響により食品業界全体で異例の廃棄が発生しており、現在はかなり生産を絞ってる為にほとんど廃棄が出ていないそうだ。実際、トクポチに商品掲載をOKしてくれた数百億円の食品メーカーでさえ、現在は提供できる商品が0商品や3商品という現状。
※フードロス削減の為の通販サイトとしては、もしかしたらこのフードロスが発生していない状態は喜ばしいことなのかも知れないが・・・有料会員になってくれた会員さんはきっともっと期待してくれていたと思う。その事を考えるともっともっと頑張らなければいけない。

商品写真に手が写り込んでいるのは、完全に私の手だ。
元々、商品画像の提供がない商品に関しては、トクポチが契約している倉庫にて写真撮影の作業も行ってもらう事で話が進んでいたが、色々あり契約が8月1日からになったので、事前に商品登録をするには仕入先に出向き自ら写真撮影をするしかなかった。とはいえ、既に決まってるスケジュールの間を縫っての写真撮影なので、次の予定の時間も迫り時間はない。

そこにきて、初めての商品撮影。どうしても影が映り込み上手く商品をセットできない中、たどり着いたのが手が写っても良いから商品スペックさえ伝われば良いという判断。さらに、それを加工する時間もなく・・・

実際に何度も、オープンを延期させようかと悩んだ。

しかし、自分で言うのもなんだが・・・この嘘のように素晴らしいビジネスモデル。
やはり、凄すぎて懐疑的な人も多い中。

我々が8月1日にオープンすると言う約束を破ったら、我々が実現したい未来全てが胡散臭くなっしまい全ての信用が失うと思いクオリティよりまずはオープンし、一歩目を前に進める事を決断した。

※実際クオリティとは人の感じ方の所が大きい。恥ずかしいと感じているには私だけかも知れない。
でもオープン日は数字で見えるので、誰の目から見ても約束を破ったのは明確だ。

有料会員さんの中に少しガッカリした人も多いと思う。しかし、実際に既に多くの注文が殺到しており、sold outの商品も出てきている。
つまり、この購入してくれた人にとっては一定の価値があったのだろう。

さらに、商品提供をしてくれているメーカーさんから以下の言葉をもらった。

『話を聞いていて絶対に8月1日のオープンは間に合わないと思っていたので、それをオープンさせたのは普通に感動しました』

我々からしたらまだスタートラインにやっと立っただけで・・・
それも、完全に二本足で立ったとは言い切れず・・・
生まれたての子羊がよつんばで立った感覚だが・・・

我々のやろうとしている事は、そのよつんばでも立てた事に感動してくれる人が居てくれるほど、難易度が高く、意義のある仕事なのだと改めて実感した。

ここで話を少し変えて、アーティストとデザイナーの違いを話したい。

私はどちらでも無いので語れる程でもないが、外から見ての私の認識程度に聞いてほしい。

私の認識する1番の違いは『時間軸の有無である』

デザイナーはクライアントのニーズを引き出して、決められた期限内に最善のデザインを作り出す。
それに対して、アーティストは自分の納得した作品ができるまで時間を使い世に出す。
※もちろんアーティストを名乗っている人の中にも納期の存在する仕事を受ける場合はあると思うがここでは肩書きの話ではなく、その仕事内容の話をしている。

ゴッホやシューベルトなど死後に認めらたアーティストがいる。

彼らは自分の信念を曲げずに作品を作り続けた点においてやはり偉人だと思う。

しかし、彼らのように認められたから偉人と言われるが・・・
そのまま認められていない人も非常に多いはず。

一切作品が売れず認められてない人と趣味でお絵かきをしている小学生の女の子との違いは何だろうか?
どちらも自分の好きな絵を描いていると言う点で一切変わりはない。

つまり、時間軸のない仕事とは趣味と言える。
※あくまで趣味は素晴らしいし、時間軸がないからできる偉大な偉業が存在数多く存在することも知っている。
むしろ時間軸がない方が常識を超えた所へ到達しやすいとも思う。学者の方が到達する発見などはまさにそれだ。

しかし、時間軸のない仕事は趣味と言える。
だからこそ、学者の方は偉業に対して、もらえる対価は小さいと思う。
なぜならそれは仕事ではなく趣味だからだ。
※ここでも注意してほしいのは肩書きの話ではなく、仕事内容の話なので、学者の方の中には時間軸を持ち期限内に一定の成果を出す人もいるだろう。そう言う方はそれなりの対価をもらっているはずだ。なぜならそれは趣味ではなく仕事だからだ。

そして、逆に時間軸を持った上で仕事をすると・・・

『最善』と言うことがに出会う。
限られた時間の中で最善を尽くすことしか出来ない。

ただ、『最善』は尽くすことができる。

これからもトクポチは常に胸を張って最善を尽くしたと自分達自身に言える仕事をしていきたいと思う。

そして、これまでは少しでも高いクオリティーでサイトをオープンさせようと動き、そのクオリティーに到達しない日々が続いたので、1社商品提供先が決まっても、目標に届いていないので全然喜ぶことができなかったが・・・

既に我々の恥部は全て世間にさらけ出された訳で・・・
トクポチとしての底が明るみになった。

ここからは1社商品提供先が見つかる度に、1つ階段を登ることになるし・・・
手の写り込んでいない写真をアップするだけ、また1つ階段を登ることになる。
つまり、全ての出来事に喜びながら働くことができる。

トクポチの立上メンバーには、長い間辛い戦いを強いてしまったが、これからは私と一緒に楽しみにながら全力で駆けずり回ってもらいたい。

そして、有料会員になって頂いた約2,500人を超える方々に伝えたいことは・・・

『今のトクポチに我々は一切満足していないので安心して下さい』と言うこと。

そして、2500人が1つのチームとしてフードロス削減にチャレンジできることを本当に感謝しております。

『食べる』とは動植物の命を奪って、自分の命に変えること。この現実から目を背けることはできず・・・
そして、命を奪うだけ奪ってそれを捨てると言う行為を少しでも減らす未来を一緒に作っていければと思います。
今後とも一緒にさらなる明るい未来に向けて何卒よろしくお願い致します。

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