農業から学ぶ、利益の上げ方

2022.04.13

農業をしているとビジネスモデルが非常にシンプルなのである1つの事に気づく。

その作物の業界平均の人時生産性(1人あたりが稼ぐ粗利額)だとちょうどギリギリ人が生活できるかどうか?
という絶妙なラインになるよう常に調和が取れている。
※ただ、ギリギリ生活できるレベルだと、10年に1度は収入0の年が必ず来る前提で計画を立てないといけないので結果生活できないのだが。

つまり、利益を出すには業界平均の人時生産性より高まった分だけが利益なのだ。

従って、基本的に農業への新規参入は賢い人ほど難しい。
賢い人は、自分達は農業の素人なので業界平均より低い人時生産性でも事業が成り立つか計算する。
その時点で絶対にやらない方が良いという結論に至る。

しかし、基本的にこの法則は全てのビジネスに当てはまる事ではないだろうか?

ドンドンとビジネスを複雑に考えている人が多いと思う。
色々と考えないといけないことが多いと勘違いしている人が多いように思う。

農業で人時生産性を上げるには、以下の2つしかない。

1、業界平均より1人あたりの収穫高を上げる
2、業界平均よりkgあたり単価を上げる
  →商流を縮める(直販など)

※美味しいなどのブランディングで高く購入してもらえるようにするなどは考えない方が良い。
 結果人気になって商品が足らなくなれば徐々に値上げするのは良いが初めから見せ方だけで高く売ろうなどはしなくて良い。

※業界平均の1人あたり売上高を上げたければ最安値で販売すれば良い。それでも利益が残るだけ上記の2つで人時生産性を上げれば良いだけだ。

最安値での販売について、頭を使っていないだけという人がいるが社長達が飛びつきやすい言葉で仕事を取ろうとする人たちが吹き込んだまやかしだ。
ここでいう最安値とは商圏内の同価値の商品やサービスの中で最も安いという意味であり。

Aという商品が1万円でBという商品が1.2万円だとしてもBの方がアフターサービスなどが手厚いなどあるのであれば、Aと価格だけを見比べて1万円に合わせるという意味ではない。

必要以上に安売りしてはビジネスが続かないが・・・安く世の中に出した方が世の中の為になるのはあたりまえだ。

ビジネスとはそもそも、どれだけ多くの人を喜ばせたか?この合計が利益になる。
それを人時生産性の所で利益を出すと決めれば非常にシンプルになる。

『働く』とは、『他人(はた)を楽にする』という言葉らしい。
人を少しでも喜ばそうとして安く売るのは当たり前であり
安く売っても儲かる形をしっかりと考えないといけない。

この覚悟が決まれば、供給過多でビジネスが成り立ちにくい商材(サービス)を選ばなければ良いだけだ。

これを自身のビジネスに置き換えて、何に注力すれば、お客さまも喜んで自分達もより豊かになるか考えて欲しい。

つまり、ビジネスとは以下だけに頭を集中させるだけだ。

①供給過多になっていない商材(サービス)を選ぶ
②その商材(サービス)の業界平均より高い人時生産性をだす

粗利=その企業が生み出した付加価値というが・・・

資本主義的な考え方の粗利ではなく、本当にそのビジネスが世の中に付加価値を生み出しているのか?
生産をしているのか?そこを再度考え直さないと行かない。

資本主義的な考え方では、デイトレイドなどでも利益を産めば生産している事になるが・・・
物質的な世界での生産ではない。

これは誰しも理解できると思うが実は色んな業務の中に、上記の様に物質的に生産していなくても粗利を稼いでしまうこともある。
そういう事例を聞けば羨ましくも思い憧れる事もある。

ただ、あくまで『働く』とは、『他人(はた)を楽にする』に立ち返って頂きたい。
そうすると、すごくビジネスがシンプルな世界に見えるように見えてくる。

日本昔話の世界で働き者の若者がその村の長者様に当たり前のようになった様に。
そこには努力が必ず報われる世界がある。

複雑に考えるから、報われない事に『自分の時間=命』を使っていることが多いように思われる。

その業務が本当に『命=自分の時間』をかけてやるべきことなのか?

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